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木門推進委員会
第3回:赤い実はなぜ赤い

果実の色

今回のお話は、果実の色についてです。
みなさんはトマトの原種というものをご存知でしょうか?時々テレビなどで紹介されたりしますのでご存知の方もいらっしゃると思います。現在のトマトとは大きく違います。雑草みたいなものですので、果実の大きさはパチンコ球くらいで、植物体の大きさも小さいです。
そのトマトの原種ですが、緑の果実に毒があるということをご存知ですか。面白いことに緑の実は毒があるのに、赤など色のついた実には毒がないそうです。(ちなみに、緑の実をもつ種類はアンデスの山岳地帯で生息し、色のついた実の種類は山のふもと、海岸の近くに生えているそうです。)

色と毒

なぜ赤い実には毒がないのでしょうか。一般に、植物は体に毒を持っていて食べられないようにしています。しかし、果実だけは話が別で鮮やかな色の果実には毒が含まれていないことが多いようです。また、ウメのように果実が緑色のときは毒があり、熟して色がつくと毒がなくなる種類もあります。
これは、果実に含まれる種子をまいてもらうために動物にわかり易いようにするためであると考えられています。果実の肉は動物への報酬として与えるため植物が身に付けたものであり、そのため熟していないときには食べられないように毒をもち、また色も緑色で目立たないのだと考えられています。

シナリオとして

森で遭難というシナリオ展開になった場合、食料を探すことになると思います。その場合、ただ「食料を探す」よりも「色のついた木の実」を探すという風にしたほうがより具体的でわかりやすいと思います。
色を見ることができる動物はサルと鳥がほとんどだそうですので、その動物にアピールするために派手な色になって目立っていると考えることができます。そのため、色のついた実は食べても良い種類でしょう。
逆に人間から見て目立たない木の実の場合、人間が食べられない種類であるとも考えられます。


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